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あおい

ジャンル
和食、
営業時間
11:00~14:00  17:00~21:00
休業日
火曜
住所
弥生台16-1
TEL
045-435-5433
推薦者
佐藤 敬之(生産者/泉区和泉町)
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「私のために」の心遣いが嬉しくて、また行きたくなる和食店「蒼」のおもてなし

 

 

相鉄いずみ野線弥生台駅から徒歩1分。ここに本格的な料理が味わえる和食店「蒼(あおい)」があります。

 

じっくり炭火で焼き上げられる旬の食材は、ほおばった瞬間、驚くほどの香ばしさ。その後に、食材本来の旨味がじわっと広がっていきます。

 

想像するだけで、また食べたくなるあの味。

 

店主の加藤健太(かとうけんた)さんのこだわりは、食材の良さを生かすこと。そして、お客さん一人一人に寄り添った接客を心掛けることです。

 

「私のために」の心遣いが嬉しくて、また行きたくなる店「蒼」のこだわりを取材しました。

 

 

食材選び、工程、料理を出すタイミング。全てにおいて手抜きなし

 

「蒼」のメニューには、定番の和食が並んでいます。鶏モモ肉の炭火焼き定食、縞ホッケの一夜干し定食、卵焼きに、おでん…。

 

「当店では、日本人の皆さんが日常的に食べておいしいと思うような料理をご提供しています」

 

寒い冬に、心にも体にも染み込むおでん。大根は泉区産のものを使用

 

一番のこだわりは、食材の良さを生かすことです。そのために、全国から選りすぐりの食材を取り寄せています。

 

例えば「蒼」では、店舗のある泉区産の食材を使った料理を味わうことができます。しかし、加藤さんは地元の食材だけを特別視することはありません。あくまで他の産地と比較した上で、厳選された食材のみを使用しています。

 

「私が考える地産地消の一番のメリットは、食材が新鮮なうちにお客様にご提供できることです。なぜなら産地からの輸送時間がかからないから。輸送時間が長くなるほど食材は劣化していきます。しかし、たとえ地元で採れたものであっても、最適な収穫のタイミングを逃していたり、味で他の産地よりも劣る食材は仕入れません」

 

そうして選び抜かれた食材の旨味を最大限に引き出すのは、調理法です。

 

「当店では、ランチでもご提供までに15分ほどお時間をいただきます。焼き魚の場合、オーブンで下焼きをしておけば5分で提供することも可能ですが、注文をいただいた後に一から炭火で焼いています。そのほうが食材の旨味を引き出せるからです」

 

縞ホッケの一夜干し定食(1,200円)。焼き魚本来の旨味が味わえる逸品。ご飯がすすみます

 

ランチで人気の鶏モモ肉の炭火焼きは、真空低温調理法で食材の良さが引き出されています。

 

「加熱処理は食材から水分を奪う行為なので、真空低温調理法で下処理することで水分を奪い過ぎないようにしています。そうすることで肉がパサパサにならず、しっとりした食感をお楽しみいただけます」

 

そのままでも食べられる状態になるそうですが、あえて炭火で焼くのは、皮目をパリッとさせて、中身をジューシーにするため。炭の香りが鶏肉に移ることで、香ばしい風味が楽しめます。

 

鶏モモ肉の炭火焼き定食(1,200円)。ふっくらジューシーで、口に入れた途端、香ばしい風味が広がります

 

真空低温調理法は、食材によってかかる時間も、加熱温度も、真空の圧力の強さも違うといいます。例えば、温度を1度変えただけでも調理時間は倍になり、圧力を強くかけすぎると、かえって食材の味を損ねてしまうそうです。

 

「その辺りの調整は難しいですね。温度は0.1度単位で管理しています。日々、試行錯誤しながら、最適なバランスを見極めています」

 

食材選びから、工程、料理を出すタイミングまで「蒼」は全てに手を抜きません。そうした努力も手間暇も、全てはお客さんに喜んでいただけることを1番に考えているからこそ。

 

 

親切な店でありたい。お客さんに合わせたサービスを提供

 

お客さん一人一人に合わせたサービスも「蒼」の魅力です。同店では、お客さんの体調やシチュエーションを汲み取り、料理や接客に反映しています。

 

「人がおいしいと感じるものは、そのときの体調や気分によって変わります。例えば、病み上がりのお客様がいらっしゃったら、味付けご飯よりも、少しおかゆに戻したご飯のほうが、おいしく感じられるかもしれませんよね。当店では、お客様の状況に合わせて料理をご提供しています」

 

店主の加藤健太さん。寿司店、ふぐ店、中国上海にある和食店など、数々のお店で研鑽を積み重ねてこられました

 

どんなタイミングで誰と来店するのかによっても、お店が出さなければならない料理はガラリと変わるといいます。お祝いでお孫さんを連れてきたお客さんが、顔をきかせたいときなのか。それとも夫婦水入らずで来ているのか。1回目よりも2回目、2回目よりも3回目のほうが、お店を楽しんでいただけるよう心がけているそうです。

 

そうしたお客さん一人一人に対する配慮は、料理だけでなく接客にも表れています。「先ほどいらしたお客様は、旦那さんが他界されて、家にずっとお一人でいるそうです。お店に来たときくらいは会話を楽しんでいただきたいと思い、意識して話しかけるようにしています」

 

料理が作られる工程も楽しめるカウンター席

 

このような加藤さんの考えは、接客に携わるスタッフさんにも行き渡っています。

 

「スタッフには『親切な人であってね』とお願いしています。例えば、小さなお子さんやご年配のお客様に対しては『お肉を小さめに切ってきましょうか』とご提案したり。時間のかかる料理に偏った注文になっている場合は、そのことをお伝えしたり。お客様に対して親切な接客ができるお店でありたいなと思っています」

 

 

地域の方々に求められるサービスを提供することが、お店の役割

 

「蒼」では、お子さん連れでも利用しやすいお店づくりを心がけています。なぜなら、ファミリー層の多い弥生台では、そうしたニーズが多いからだといいます。また、加藤さんご自身も親になったことで、子育てにおける飲食店の在り方について、より意識が向くようになったそうです。

 

「例えば、日曜日にお母さんが美容室に行っている間に、お父さんとお子さんが気軽に食べにこられるような雰囲気づくりですね。私たち夫婦も子どもたちを世話しながらお店に立つことがあります。お客様がかわいがってくださることも多いので、とてもありがたいですね」

 

「蒼」には個室もあるため、お食い初めや七五三のお祝いでの利用も多いそうです。お客さんのご要望に合わせて、お食い初め膳をご用意したり、バースデープレートを作ったり。地域の方々が求めるサービスを提供していくことが、お店の役割だと加藤さんは話します。

 

「今までは横浜駅まで出なければ、お祝い事に適したお店がなかったとお客様に言われたことがあります。ここなら近いから、足の不自由なおじいちゃん、おばあちゃんも連れてこられるからありがたいと。そんなふうに使っていただけると嬉しいですね。当店では、お食い初めから米寿のお祝いまで、お客様のニーズに合わせて対応させていただいています」

 

晴れの日や接待に使われることが多い個室。木のぬくもりが感じられる落ち着いた空間です

 

最後に店名の由来をお聞きしたところ、「蒼」はお子さんの名前から一文字を取って名付けられたそうです。ご長男が誕生した年に生まれた同店は、2021年で創業3周年を迎えました。

 

「自分の店を持つということは責任も大きい分、厳しい面もたくさんあります。しかし、お客様に対価以上の料理を提供したいという思いは、店を持つ前から何一つ変わりません。料理人として、経営者として、これからも自分の腕を磨き上げていきたいですね」

 

ゆったりとくつろぐことができるテーブル席。お店のインテリアも加藤さんが厳選

 

炭火でじっくりと焼き上げられる鶏モモ肉と縞ホッケ。旨味が最大限に引き出された焼き加減で提供されます

 

 

【蒼】
住所:神奈川県横浜市泉区弥生台16-1 相鉄ライフやよい台1階
アクセス:相鉄いずみ野線弥生台駅から徒歩1分
営業時間:ランチ11:00~15:00(14:00 L.O)/ディナー17:00~22:30(21:00 L.O)
定休日:火曜
電話番号:045-435-5433

 

 

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