味に自信の「横浜産黒毛和牛」ぜひ一度、そのおいしさを
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畜産

泉区ファーマーズマーケット「ハマッ子」で話題を集める、横浜産の黒毛和牛。酪農家グループは横浜市中央卸売市場食肉市場に月6~8頭を出荷します。月に1~2回その牛1頭が丸ごと精肉となってハマッ子に届きます。「A5ランク*のものが出たこともあります。高い格付けの肉が手頃な値段で手に入ると広まり、最近はハイキング姿の方も立ち寄って買っていきます」(ハマッ子の磯貝店長)。
餌に気をつかい、目いっぱいかわいがる
出荷グループの一人、森茂之さんは、泉区役所の近くで黒毛和牛を育てています。全国の牛の産地を歩き回った末に長崎県壱岐市の子牛に注目しました。生後10ヶ月の子牛を例年6頭購入、約2年半かけて出荷しています。「とにかく食べさせないといい肉質にならないから餌に気をつかいますね。それから、ストレスを与えないようにすること、目いっぱいかわいがることです」。見慣れぬ人間の話し声や、電車の音にものんびりと構える牛は、森さんの愛情をいっぱいもらって育っているのですね。

和泉町で黒毛和牛を生産している森茂之さん。15歳から酪農を始め、現在は常時17、18頭の黒毛和牛を飼育しています。
地域への還元
「肉質のいい牛は身体が大きくならない傾向にあります。少しでも大きく育てるのが難しいところ」と続ける森さん。手塩にかけて大きく育った牛は、グループ提携関係にある事業者の高い技術で、さまざまな部位の肉に加工・パック詰めされて店頭に届くのです。
地域の人の理解、横浜市のバックアップで定着した横浜産黒毛和牛の肥育と出荷。「地元の方々に還元する気持ちで取り組んでいます。ゆくゆくはハマッ子で感謝祭もやってみたい」と目を細めていました。

ハマっ子に並んだ「JA横浜ハマっ子和牛」の牛肉。見るからにおいしそうです
牛肉の格付けについて
(社)日本食肉格付協会が示す全国共通の規格では、歩留等級と肉質等級の2つの基準が使われています。歩留等級は、1頭の牛から枝肉が取れる割合で、A~Cの3段階。肉質等級は、脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質の4項目を総合し1~5の5段階に分けます。両者の等級を組み合わせた最高ランクの牛肉はA5となります。
牛肉のトレーサビリティ(追跡可能性)について
国内で生まれたすべての牛には10桁の固体識別番号が印字された耳標が装着され、出生、肥育、と畜・解体処理の全過程(生産履歴情報)がデータベースに記録されています。固体識別番号は販売時の商品ラベルにも表示されており、インターネットを通じて消費者も牛の生産履歴を調べることができます。
◆固体識別番号検索
[家畜改良センターホームページ内]
https://www.id.nlbc.go.jp/top.html
出典:いずみ自慢 2010年地産地消特集号(11月発行)
掲載内容は発行時のものであり、現在と内容が異なる場合があります。
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