横浜市泉区 定住転入のご案内

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8月20日掲載

とんかつ 桐の家

何かあったら助け合える。とんかつの名店「桐の家」が受け継ぐ、地域との絆     庶民的でありながら、ちょっと特別感のある「とんかつ」。勝負事の前のゲン担ぎや、特別な日のお祝いに食べたくなる国民的料理です。そんな、とんかつの名店が、横浜市泉区にあます。   ご家族で経営する「桐の家」は、まるで親戚のおじさんの家を訪れたかのような雰囲気。小さい頃から通っていたお子さんが大きくなって「嫁さん紹介します」と連れてきたり、常連さんがお孫さんを連れてきたり。   そのお店で出される地産地消の「トマト」も、昔ながらの温かいお付き合いがきっかけでメニューに取り入れられました。   お店が佇むまさにこの場所で生まれ育ったという、店主の安田重留(やすだしげる)さんに話を伺いました。   洋食のコックからとんかつ屋に転身。「桐の家」の誕生   横浜市営地下鉄ブルーライン「立場駅」と、相鉄いずみ野線「いずみ中央駅」のちょうど真ん中あたり。泉区を横断する長後街道沿いに、桐の家は佇んでいます。   新潟の古民家を移築して組みなおしたという店構え。お城のような建築様式が特徴的。   安田さんが生まれたのは、まだ戦後間もない頃。現在のお店がある一帯は台谷戸(だいやと)と呼ばれ、13軒の農家が集まって暮らしていました。当時は各世帯が役割分担を持ち、助け合いながら生活していたと言います。   互いを呼び分けるために使われたのは、苗字ではなく屋号。油を配る家は「油屋」、園芸用の種子を配る家は「種屋」と、家の役割で呼び合っていました。下駄の材料となる桐の栽培をしていた安田さんご一家は「桐畑」という屋号で呼ばれたそうです。   今はもう桐の栽培も農業も行っていませんが「桐の家」というお店の看板で、家業の想いを受け継いでいます。   和泉商店会の会長も務める店主の安田重留さん。   安田さんが「桐の家」を創業したのは、今から40年ほど前。30歳のときでした。それまで江の島の洋食レストランで修業を積んでいた安田さんは、30歳を目前に控えて独立を決意。親方のシェフが辻堂でとんかつ屋を始めたことがきっかけで、同じとんかつ屋を始めました。「とんかつは四季を通して比較的安定しているのがいいんだよ、と勧められて。あの頃は資金もなかったし、その日から生活をしていかないといけなかったので、じゃあ私もとんかつ屋にしようと無謀にも始めたんですよ」   お店のところどころに見かけるトンボのモチーフ。「前進あるのみ」と、戦国武将が勝利を祈願したという言い伝えにちなんで。   生活のために選んだとんかつ屋でしたが、安田さんはその奥深さにどんどん魅了されたと言います。「生活半分、おもしろさ半分。私はとんかつ屋に勤めたことがないから、我流と言えば我流です。洋食で習ったことをアレンジしながら、自分なりに考えて作ってきました」   そんな安田さんの作るとんかつは評判を呼び、今では県外からもお客さんが訪れるほどに。その味の秘訣は、どんなところにあるのでしょうか。   おいしいとんかつを提供するための秘訣   桐の家の人気メニューは、分厚いヒレ肉と大ぶりのエビフライが乗ったエビミックス定食。   ほんのり桜色の切り口が絶妙な「エビミックス定食」(2,145円)。お通しは塩辛、煮物、漬物の3種類。   「いただきます!」と両手を合わせ、気合を入れて食べたくなる一品です。分厚いヒレ肉は、きめ細かくジューシーで柔らかい。口の中でサクッと簡単にかみ切ることができます。   日々、最高のものを提供し続ける秘訣は、意外にも熟練の技ではなく、仕組み化だと安田さんは話します。「質のいい肉を仕入れ、切るときの厚みを安定させれば、時間で調理工程を管理することができます。お客様をなるべくお待たせしないよう、サブの人間が揚げても確実においしいものができるような仕組みにしています」   安田さんの経験と技術から導き出した、最高の肉の厚みと揚げ時間。それを正確に管理することで、いつ来ても変わらない味を楽しむことができるのです。   区役所とコラボした夏だけの特別メニュー「いっずんカレー」(1,263円)。ランチ限定1日10食(2021年8月まで)   豚肉の質を決めるのは水分量。「豚は発汗作用がないため、水を飲んで体温を下げます。豚が欲しがるままに水をあげてしまうと、その豚は水っぽくなって味が落ちるんですよ。豚の育つ環境を究極に維持して水分を調整する。そうしたことにきちんと対応されている生産者さんから仕入れています。良い生産者さんと長くお付き合いを続けて、より品質の良いものを作っていただく。それが味の基本ですね」   家族ぐるみのお付き合いがある農家さんから仕入れる、地産地消の「トマト」   そんな桐の家が取り入れる地産地消食材はトマト。泉区上飯田町にある農家の小間(こま)園芸さんから仕入れています。   ズッシリ重みのある、みずみずしい小間園芸さんのトマトを使った「とまとサラダ」(770円)。   小間園芸さんとの出会いは、安田さんが中学生の頃に遡ります。「小間さんは中学時代の後輩なんですよ。お二人の息子さんがいるのですが、お兄さんが高校生のときに、うちで預かってくれと頼まれましてね。大学を卒業するまでの5年間、アルバイトとして働いてくれました。お兄さんが辞めるタイミングで、今度は代わりに弟さんを連れてきてくれて。弟さんも5年いたので、兄弟合わせて10年うちにいたことになります」   今ではお兄さんが小間園芸を継がれ、ご両親と共に質の高い野菜作りに励まれています。   「小間さんのように横浜市で農家を専業としてやっていくのは、かなりの覚悟が必要です。農家の皆さんは味に絶対の自信を持って、すごく努力してやっています。だから小間さんのトマトは、お客さんからも評判がいいですよ」   これまで地域の方々に助けられながら商売をやってきたと、安田さんは話します。「何かあったら助け合える。そういう関係性をこれからも大切にしていきたいですね」   落ち着きのある店内。田舎に帰ってきたような気分を味わえます。   家族連れに人気のお座敷。ご自慢の庭を眺めながら穏やかな時間を楽しめます。他にカウンター席とテーブル席も。   【とんかつ 桐の家】 住所:泉区和泉中央南3-7-1 アクセス:横浜市営地下鉄ブルーライン立場駅から徒歩7分、相鉄いずみ野線いずみ中央駅から徒歩10分 営業時間:11:30~14:15(ラストオーダー14:00) 17:30~20:30(ラストオーダー20:00) 定休日:火曜、月1回連休制 電話番号:045-803-9880 HP:なし

よこはま地産地消サポート店

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8月6日掲載

そば処 宮島

できたての美味しさと旬野菜のメニューが嬉しい「そば処 宮島」     相鉄いずみ野線・いずみ中央駅から徒歩約5分にある泉区役所。その4階にお店を構えるのが「そば処 宮島」です。50席以上の広いお店には、区役所の職員のみならず、定食を求めて泉区民も多く訪れます。地元の直売所で仕入れた新鮮な野菜が日替わりでメニューに加えられ、常連客たちの楽しみになっています。 お昼のみの営業ですが、お店を構えて16年になります。お店をはじめたきっかけやこだわり、地産地消の取り組みについて、店主・宮島貴之さんにお話を伺いました。   できたての美味しさを届けたい   「そば処 宮島」は、2021年4月に開業16年を迎えました。泉区役所内で飲食店を募集していることを知り、2005年にここで営業をスタートしたそうです。もともとは宮島さんのご両親が、泉区上飯田町のいちょう団地で営んでいた定食屋を引き継ぐかたちで、店主になったといいます。区役所内という性質上、平日昼のみの営業だったため、開店当初は不安もありましたが、今では職員だけでなく、区役所を訪れる住民などの常連客も多いそうです。地元行事の際に必ず立ち寄ってくれる人や、顔なじみのお客さまもいると宮島さんは話します。   お昼は宮島のかき入れ時。お客さんが一斉にやって来ます。席数も多く、まとまった入店があると料理の提供まで時間がかかってしまいますが、宮島さんは注文を受けてからそばを茹で、天ぷらを揚げます。また、そばとうどんは店内で毎日打ちます。このスタイルを開店当時から一貫して続けてきました。「手間はかかりますよね。天ぷらを事前に揚げてもいいんですけど、やっぱりアツアツを食べてほしいので。それだけは譲れない部分です」。長年営業してきましたが、定番のメニューに大きな変化はありません。日替わりの「本日の定食A・B」もサイクルが決まっており、変わらない味わいがお客さんの安らぎとなっています。   宮島では「よこはま地産地消サポート店」のほかに、横浜市が取り組んでいる「食べきり協力店」事業にも登録。まだ食べられるにもかかわらず廃棄されてしまう食品ロスを減らすために、小盛りメニューの導入や、ステッカー等の掲示による啓発活動を行っています。   店主・宮島貴之さん。「美味しいものを出そう」という言葉には、シンプルなこだわりを感じます   天ぷらは注文を受けてから、丁寧に揚げていきます。10~15分ほどで完成   調理場にある製麺機で作られた打ち立ての麺   新鮮な採れたて野菜を使った健康的なメニュー   宮島さんのもうひとつのこだわりが“地産地消”です。いちょう団地で営業していたお店では、お客さんに農家の方が多く、そのつながりで地元の野菜を使っていたといいます。「区役所に来てからも地元の野菜を使いたいと思って」。そんな思いで探したところ、横浜市営地下鉄・立場駅から徒歩6分ほどにあるJA横浜の「ハマッ子直売所みなみ店」を見つけたそうです。   現在はハマッ子直売所みなみ店を中心に、地元の直売所を回って野菜を買い入れています。レタスや、きゅうり、トマトを使ったサラダはほとんど地元で採れたもの。この日の定食では、小鉢のホウレンソウやブロッコリー、さつま芋が地元産。天ぷらのナスとピーマン、薬味の長ネギも、もちろん地元で採れたもの。新鮮な野菜はみずみずしさが魅力です。「直売所に並んだ野菜を見ながら、メニューを考えています」。   宮島ではお客さんの細かいニーズにも応えています。身体を気づかった糖質オフのメニューに変更したり、お子様メニューがあったりするのは、お客さんの声がきっかけ。「こんなメニューはできないかな?」といったお客さんからの提案が、具体的なメニューに発展したこともあるそうです。   「天ざる(そば・うどん)」(700円・税込)。ナスとピーマンの天ぷらは、ジューシーで、外のサクサクとした衣と相性抜群。コシのある風味豊かなそばとともに。   「本日の定食B(鶏肉のクリームソース)」(680円・税込)。日替わりで地元の野菜がお盆に並び、身体に優しい味わいが楽しめます   コロナ禍のなか感じた、泉区民の温もり   宮島さんは瀬谷区出身ではあるものの、泉区に引っ越して以降、人生の大半を泉区で過ごしてきました。横浜でありながら、静かでのどかなところだと感じていると宮島さん。新型コロナウイルス感染症が拡大する以前は、宴会やお弁当の仕出しも多くありましたが、いまではほとんど出ていません。それでも、常連客はいつも通り来てくれたそうです。厳しい経営のなか、持って帰れるものはテイクアウトでの提供を始めました。   「こんな状況のなか、感染対策用のアクリル板を寄付したいと言ってくれるお客さまがいて、ありがたかったです。ここでは人とのつながりを感じられます」。新型コロナウイルス感染症拡大の最中に、泉区民の温かさを感じた出来事だったそうです。   地元住民から必要とされるお店。泉区ならではの人とのつながりが、これからも宮島の力になります。   「そば処 宮島」店内の様子。50席以上あり、お昼時にはお客さんで埋まります   お店の外観。特製の看板が目を引きます   【そば処 宮島】 住所:和泉中央北5-1-1 泉区役所4F アクセス: 相鉄いずみ野線「いずみ中央駅」から徒歩約5分 営業時間:11:00~15:00 電話番号:045-800-2523

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8月6日掲載

ラ フォンティーヌ

甘さのなかに感じる多様な味わい。旬の食材を上質なお菓子に仕上げる「ラ フォンティーヌ」     創業31年。泉区ができたばかりのころに開店したフランス菓子店「ラ フォンティーヌ」は、まちの変化を見続けてきたお店のひとつです。景色が変わっていくなか、変わらないお菓子を求めて、泉区民だけでなく遠方からやってくるお客さんも。 地産の果物や野菜が豊富に取れる泉区。長年にわたり生産者とやりとりを重ねてきたのがシェフの佐伯俊哉(さえきとしや)さんです。旬のぶどうや柿、さつまいもといった食材ごとに取引先があり、それぞれの素材を存分に生かしたお菓子を手がけています。地元で取れる果物やそれを使ったお菓子について、佐伯さんにお話を聞きました。   手軽に美味しいお菓子を。泉区との軌跡   戸塚区から分区し、泉区ができてまもない1990年にオープンした「ラ フォンティーヌ」。泉区役所やいずみ中央駅がある付近も、あたり一面畑だったといいます。「駅も開業したばかりで、これからどんどん人がくるだろう」と考え、場所を決めたそうです。   もともとは銀座のフレンチでデザートを作っていた佐伯さん。自身が手がけたお菓子を、もっとリーズナブルに身近な人々に食べてほしいという想いから、地元である横浜市で開店したそうです。当時は地産地消という言葉があまり広まっていませんでしたが、果樹園や農家が多くあることに着目。地元の食材を使ってみようと、生産者とのコミュニケーションをスタートさせました。いまでは地元の果物を買い入れ、新鮮な素材でお菓子を作っているそうです。   30年以上営業を続けるなかで「流行り物には手を出さない」と佐伯さんは話します。「甘さのなかに苦味があり、酸味があり、食感があってこそのお菓子。丁寧に作っていくことにこだわっています」。また、2003年には、卵を使わないで作るスポンジケーキの製法特許を取得。アレルギー持ちの子どもを持つお客さんに話を聞き、安心して食べられるよう試行錯誤を重ねました。   生産場所を実際に見ることができるのも地産地消のメリットのひとつ。ラ フォンティーヌでは地元のレモンには農薬が少ないことを活かし、皮も使ったシフォンケーキを製作しています。安心して食べることができるのも、佐伯さんのお菓子ならではの魅力です。   ショーケースには、キラキラと光るケーキが並びます   お菓子がつなぐ、生産者から未来のシェフへのバトン   長年泉区で営業してきたことで、佐伯さんは多くの果樹園や農家と知り合ってきました。「すぐ近くにある『宮澤果樹園』さんは昔から親しくさせていただいていて。他には『自然館』さんのイチゴを使わせていただいたこともありました」。そのほか深谷にある園芸店「グリーンファーム」では、農家が食材を持ち寄って即売会が開かれるといいます。食材を買えるだけでなく、地産品について新しい情報も得られるそうです。   夏はぶどう、秋には柿、春から初夏にかけてはリュバーブと、さまざまな果物をお菓子に取り入れてきました。あまり見かけない柿を使ったタルトは、取材にきた雑誌から依頼を受けて製作。これまで作ったことのないお菓子にも意欲的に取り組んだそうです。   「うちの定番は『いずみポテト』です。地元のさつま芋から作っていて、創業当時からのロングラン。いまでもお客さまに人気があります」。こちらは取材時にはすでに完売。白あんをベースに生クリームと卵黄をふんだんに混ぜることで、さつま芋の本来の味を引き出しています。   またラ フォンティーヌでは、お菓子作りを深く学びたい人たちに向け、広く門戸を開いています。佐伯さんのもとで修行し、自身の店舗を構える人も少なくありません。「料理を全くしたことがない男性もいましたが、いまではフランスでお店を開いていますよ」と嬉しそうに話します。   さらには小学校の総合学習の一環として、ジャムや飴などを作るお菓子教室にも力を入れています。コロナ禍の現在、教室は開いていませんが、多くの子どもたちにお菓子作りを教えてきました。ネットで簡単に作り方を調べられるいま、実際に作って見せてあげることが重要だといいます。「お菓子作りには火加減や混ぜ加減といった”加減”が大切です。手を動かして味わってみる。最終的に生地と会話ができるようになるともっと楽しいんですよ」。コロナ禍が落ち着いたころには、お菓子教室を再開させ、子どもたちにも来てもらいたいそうです。   「いずみポテト」(260円・税込)。芋の収穫は10~11月ですが、冷凍保存をしているので一年を通して提供ができるそうです   ゴルゴンゾーラチーズとフランス産チョコレートが絶妙にマッチする「ベルトモリゾ」(497円・税込)   甘酸っぱいカシスの鮮やかな色味が目を引く「カシスバニラ」(454円・税込)   変わる景色と変わらない日常、泉区の変遷とともに   泉区の発展とともにお店を続けてきた佐伯さん。道路の拡張工事や新しい家が立ち、風景が変わりながらも、いまだ新緑が生い茂る自然があるのが魅力だといいます。「都心も近く、若い世代の人も泉区に入ってきていると感じます」。長後街道を挟んだラ フォンティーヌの前には創立130年を迎える小学校があり、長い間ファミリー層に人気なのもうかがえます。   「これだけ長くやっていると、昔お母さんと手をつないでやってきたお子さんが、次はお母さんになって自分のお子さんを連れてくることもあります。わざわざ遠方から車で訪れてくださる常連のお客さんもいて、ありがたいですね」。   新型コロナウイルスの影響もあり、現在は佐伯さんがほぼ一人でお菓子を作っています。厳しい状況でも営業を続けていくなかで、新しい農家や食材に対する興味は常にあるそうです。「果物でもなんでもやっぱり旬のものが美味しいんです」。忙しい日々にもかかわらず、お菓子作りの楽しさが佐伯さんのお話から伝わってきました。   ケーキのほか、焼き菓子も豊富に並ぶ店内   お店の外観   【ラ フォンティーヌ】 住所:泉区和泉中央北4-14-2 アクセス:相鉄いずみ野線「いずみ中央駅」から徒歩4分 営業時間:10:00~19:00 電話番号:0120-554-014 HP:http://www.la-fontaine.co.jp

よこはま地産地消サポート店

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8月6日掲載

横濱アイス工房 ゆめが丘店

家族や友達同士で分け合って。「横濱アイス工房」のアイスが団らんのきっかけに       横浜市内の牧場から直送の牛乳でつくられた、おいしいアイスが食べられる「横濱アイス工房 ゆめが丘店」は、開店前から常連のお客さんがやってくるアイス屋さんです。しぼりたての牛乳が、栄区内にある工場でジェラートやシャーベット、ソフトクリーム等に加工され、市内の横濱アイス工房で販売されています。“牛の恵み”を最大限に生かしてつくられたアイスは、生産・製造・販売を一貫して市内で行っている、地産地消の一品です。 工場では、季節感のある素材を使ったメニューを開発。地元農家の果物などを取り入れたメニューもたくさんあります。お客さまとのコミュニケーションも盛んなゆめが丘店、店舗スタッフの寺嶋(てらしま)まゆみさんにお話を聞きました。     年間20種類のジェラートを販売、選べる楽しさを   横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅から、歩くこと10分。畑や閑静な住宅街が広がるこのエリアに、ゆめが丘店は2009年にオープンしました。戸塚区にある本店近くの牧場「小野ファーム」では約50頭の乳牛を飼育しています。小野ファームは乳牛以外にも、肉牛約350頭を飼育する大きな牧場です。   もともと自社が所有していた土地を活用するかたちで開店したゆめが丘店。お店のすぐ裏には小学校があり、春には満開の桜を楽しみながらアイスを食べることができます。そんなシチュエーションも、この場所で支店をオープンする決め手になったのだとか。運動会などのイベントごとに、家族でアイスを買いに立ち寄る親子連れが絶えないのも、ゆめが丘店ならではの光景となっています。   「横濱アイス工房」では季節を問わず、年間を通して15種類にも及ぶジェラートメニューを取り揃えています。寺嶋さんは「家族ぐるみや友達同士で、いろんな種類を分け合って食べてもらえたら」と話します。“選べる楽しさ”があること。「アイスをきっかけに、お父さんと娘さんの距離が縮まったりしたらいいな」と寺嶋さんは笑顔で語ってくださいました。小学校に隣接するこの店は、ファミリーの団らんにも一役買っているようです。   「横濱アイス工房」が扱うアイスは、ジェラート・シャーベット・ソフトクリームなど。取材時点(令和3年3月)ゆめが丘店ではジェラートのみを扱っています。     お店の前にある休憩スペースで、小学校の子どもたちの声を聞きながらアイスを食べる、のどかな日常。   地元農家とのネットワークが生む、旬の農作物を取り入れた季節のアイス   横濱アイス工房の“地産地消”は、牛乳だけではありません。牧場で出た牛のたい肥を、地元の農家におさめる活動にもともと取り組んできた小野ファーム。有機栽培農家との幅広いネットワークをもっていました。つながりのある農家で収穫された果物や野菜を、アイスに還元することはできないか――。そんな思いから、横濱アイス工房のさらなる“地産地消”メニュー開発がスタート。市内産の梨「浜なし」はシャーベットに、市内で収穫されたリンゴはアップルパイ味のジェラートに。牧場と農家のコラボレーションが、商品としてかたちになっていきました。   工場では新たなメニューの開発に、年間をとおして試行錯誤を重ねています。季節ごとにメニューの変化を楽しめるのも、横濱アイス工房の魅力です。「冬には紫芋やカボチャなど冬ならではのメニューが、夏にはさっぱり系が欲しくなるので、ラムネや、塩を効かせたメニューなどが出ます」。店舗でお客さまと一番近く触れ合っている寺嶋さん、お客さまの声をいち早くキャッチして工場に伝えることもあるのだとか。「常連さんが多いので、昔あったメニューのリクエストをいただくことが多いですね」。   3月初旬の取材日、ゆめが丘店の店頭に並んだジェラートメニューは、計10種類。プレミアムメニューは、プラス50円で購入できます。   ———————————————————————————————— ジェラートメニュー ミルク・カフェオレ・チョコ・ストロベリー・抹茶・キャラメル・ごま プレミアムメニュー:塩ビスケット・プレミアムバニラ・苺のミルフィーユ 料金(価格はすべて税込) シングルコーン 400円/ダブルコーン 450円 シングルカップ 400円/ダブルカップ 450円 プレミアム券(コーン・カップともに) プラス50円 ————————————————————————————————   塩ビスケット(プレミアムメニュー・+50円)とプレミアムバニラ(プレミアムメニュー・+50円)をダブルコーン(450円)で。塩ビスケットは夏が近づくと登場する人気メニュー。さっぱりとした塩とビスケットのサクサク食感がやみつきに! プレミアムバニラには良質な卵と生クリームがふんだんに使われ、コクのある味に。※価格はすべて税込   定番のミルクと苺のミルフィーユ(プレミアムメニュー・+50円)をダブルカップ(450円)で。ミルクは、甘すぎずさっぱりとした牛乳本来の味を堪能できるロングランのメニュー。苺の酸味と牛乳のうまみがマッチした苺のミルフィーユは、横濱アイス工房No.1の人気商品。※価格はすべて税込   たくさんの人に支えられたコロナ禍での営業   開店当時はお客さんとして通っていたという、泉区民の寺嶋さん。スタッフとして働きはじめてから感じるのは「優しい気持ちで見守ってくれる方が多い」ことだそうです。「泉区自体が穏やかな雰囲気の土地だからかもしれません」。   コロナ禍では、開店時間などさまざまなところに通常時にはない制限が出たため、試行錯誤をしながらの営業になったといいます。「それでもクレームをいただくことはほとんどなく、本当に助かっています。お店にアルコール消毒液を届けてくれる業者の方たちも、在庫が切れないよう親身に気にかけてくださって」。お客さまや関わってくれる人たちのありがたみを、たくさん感じた一年だったと寺嶋さんは振り返ります。しかし、コロナ禍の息抜きにと、アイスを求める人たちもまた、「営業してくれてありがとう」という気持ちだったのではないでしょうか。   現在、ゆめが丘地区では、土地区画整理事業が進められています。これまでこの辺りには見かけなかった大きな商業施設などが建設される予定ですが「それもまた楽しみ」と寺嶋さん。街並みは変わっても、ここで生活を営む人たちとの穏やかな関係性は変わらないでしょう。   「横濱アイス工房 ゆめが丘店」の軒先。   「横濱アイス工房 ゆめが丘店」店内の様子。   【横濱アイス工房 ゆめが丘店】 住所:泉区和泉町982-1 アクセス:横浜市営地下鉄ブルーライン・下飯田駅から徒歩10分、相鉄いずみ野線・ゆめが丘駅から徒歩20分 営業時間: 4月〜9月 11:00〜18:00 10月〜3月 11:00〜17:00 電話番号:045-800-5353 HP:https://www.yokohama-ice.com/

よこはま地産地消サポート店

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8月6日掲載

珈琲園

身近な喫茶店だからこそ、ほっとできる味を。素材の美味しさを引き出す手作りメニューが魅力の「珈琲園」   相鉄いずみ野線・弥生台駅から徒歩5分ほど。道沿いに静かにたたずむのが、創業38年の喫茶店「珈琲園」です。木の温もりが感じられる落ち着いた店内で、カウンター席にはロッキングチェアが並んでいます。ここでコーヒーの抽出から調理までをひとりで手がけるのが、2代目店主の瀬川和駿(せがわかずとし)さん。気取らない喫茶店でありながら、毎朝仕入れる野菜を取り入れた日替わりのランチや、地元産の果物を使った自家製フルーツドリンクなど、手作りのメニューにはそのこだわりが光ります。地産地消の取組を始めたきっかけや、お店のこだわり、そして泉区の魅力について、瀬川さんにお話を伺いました。     身近な自然の魅力を伝えるために   珈琲園は、元々喫茶店めぐりが好きだったという先代が1983年にオープン。相鉄いずみ野線が開業してから7年ほどで、街が形成されはじめた頃だったとのこと。現在は先代から引き継いだ瀬川さんがお母様やスタッフと店を切り盛りしています。   お店のこだわりは、一杯ずつ抽出するコーヒーはもちろん、すべて手作りのランチメニューやスイーツ。季節にあわせて、地元産の野菜や果物を使っています。   瀬川さんは幼少期から弥生台で育ち、森で木いちごを採ったり、秘密基地を作ったりと、自然に触れ合ってきたそうです。大学生のときには、里山保全や農体験などを行うNPO法人「よこはま里山研究所」にも参加。また、駅の裏手にある畑や森を整備するボランティア活動を手伝うことで地元のコミュニティと関係を築き、今では採れた野菜を分けてもらうこともあるのだとか。   こうした自然への親しみから、「一気に始めるというよりは、だんだんと地産地消の取組が増えていきました」と語る瀬川さん。先代の頃は店も忙しく、業務用の材料などを使っていましたが、代替わりの過程で徐々に手作りのメニューを増やし、そこに地元の農産物を取り入れていったそうです。   また2015年には、地産地消の案内人「はまふぅどコンシェルジュ」にも認定されました。現在はコロナ禍でイベントの開催などは難しいですが、数年前には近隣の梅農家で収穫体験を企画し、梅ジュースの作り方をレクチャーする催しも行ったそうです。     「近くの農家さんと連携し、子育て世代に喜んでもらえるようなイベントをしたい」と瀬川さん   コーヒーは創業当時からダッチ式、サイフォン式、ドリップ式を使い分け。写真右手、背の高いガラス器具一式が、水出し用の「ダッチコーヒーメーカー」   お店の外観   丁寧なメニューでゆったりとした時間を 珈琲園自慢の地産地消メニューは、地元産の小ゆず、甘夏、梅、赤しそなどで作る自家製のフルーツドリンクやジャム。時期にあわせて毎年漬け込み、ジュースやスカッシュとして提供するほか、ジャムはスコーンやシフォンケーキなどのスイーツとあわせて楽しむことができます。日替わりのランチメニューでは、サラダやメインディッシュに旬の野菜を取り入れています。   仕入れについて、「レストランのように、特定の農家さんから大量に仕入れているというわけではないんです。より一般のご家庭に近いかたちで地元の農産物を取り入れています」と瀬川さん。野菜は、主に道路を挟んで向かい側の「神原酒店」や、少し足を伸ばして中田にあるJA横浜の「ハマっ子直売所」などで日々購入するそうです。近所の農家さんでたくさん収穫があったときには安く分けてもらうことも。また、フロートやパフェのアイスクリームは、瀬谷区の「オーガスタミルクファーム」のものを使っています。   瀬川さんのこだわりは、地元産の素材の美味しさを引き出すことにあります。油や調味料は必要最低限にすることで、パスタやカレーでも重すぎず、食べ進めるごとに野菜の甘みを感じることができます。   「旬のものを取り入れるのは、気をつかう部分もありますが、自然な美味しさを活かすことができるのがポイントです。気取らず、でもしっかりやっていくことで、お客さんにとってもほっとする味になると思います。丁寧に調理するため時間がかかりますが、待っていただく代わりに、手をかけたものをお出ししています」。待つ時間も含めて、ゆったりと過ごせるのがお店の魅力になっています。   自家製フルーツドリンク。左から「ゆずセパレートティー」(680円)、「赤しそジュース」(580円)、「甘夏スカッシュフロート」(730円)※価格はすべて税込   注文を受けてから焼き上げるスコーンは、外はサクッ、中はホロッとした食感。選べる自家製のジャム2種とクロテッドクリーム付き(600円・税込)   シンプルで素朴な味わいのシフォンケーキ。自家製ジャムと「オーガスタミルクファーム」のアイスクリームを添えて(600円・税込)   たくさんの発見がある町、泉区   そんな瀬川さんが語る泉区の魅力は、都会の便利さと適度な自然の共存。衣食住が揃い横浜の中心地にもほど近い一方で、ホタルが生息する水辺や、タラの芽やフキノトウといった山菜が顔を出す場所もあり、身近な自然が残っています。畑越しに富士山が見える光景は、ここが横浜市内だということを忘れさせるほど。まさに郊外の良さを感じられる地域です。   「いつもと違う道で帰ってみたら見慣れない花に出会ったり、春ならツクシ、秋ならススキで季節の移ろいを感じられたりと、ちょっとした気づきで景色が変わるエリアです。子育てにも向いていると思います」。   しかし、少しずつ畑が太陽光パネルの設置場所や駐車場に変わっていることもあると瀬川さんは言います。「森や畑は一度なくなるとすぐには元に戻りません。昔から泉区に住んでいても、地元の農畜産物に馴染みのない方も多いはずです。まずはお店で野菜や果物の美味しさを伝えることで、実際に購入してもらうきっかけになれば」。   毎日ひとりで料理やスイーツ作りを手がける瀬川さん。これからはお米や卵を地元産のものにするなど、無理のない範囲で少しずつ地産地消の取組を広げていくつもりだそうです。   毎年12月に仕込むというフルーツドリンク。丁寧に下処理した果物と砂糖だけでできています   ゆずや甘夏の皮もたっぷり入り、マーマレードのような凝縮された美味しさを楽しめます   先代の頃からほとんど変わっていないという内装。いまも昔も変わらずゆっくりと時間が流れます   【珈琲園】 住所:泉区弥生台26-5 アクセス:相鉄いずみ野線弥生台駅から徒歩5分 営業時間:10:00〜19:00 定休日:火曜日 電話番号:045-812-3131 HP:https://smy.bz/coffeeen/

よこはま地産地消サポート店

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